耳鼻咽喉科の病気の説明
耳
突発性難聴
突然、片方の耳の聞こえが悪くなる病気です。
「朝起きたら」とか「突然耳鳴りがしたと思ったら」とか、本当に突然です。
聞こえが悪くなるのと同時か、やや前後して、
- 耳鳴りがする(耳鳴(じめい))
- 耳がふさがった感じがする(耳閉感(じへいかん))
- 音が割れて聞こえる
- 音程がずれて聞こえる
- めまいがする
といった症状が一緒にでる場合があります。
聞こえの悪さの程度は人それぞれです。
ちょっとだけ聞こえが悪くなる方から、ほとんど聞こえなくなってしまう方までいます。
原因はよくわかっていませんが、突発性難聴に罹った方に聞くと「最近疲れていた、睡眠不足だった、周りがゴタゴタしていた」など、疲労やストレスを訴えることが多いです。もちろん、疲れたらみんなが突発性難聴になるわけではありません。
症状
突然の片耳の難聴、耳閉感、耳鳴、ときにめまい
所見
耳:耳の穴、鼓膜とも正常です
検査
聴力検査:片耳のきこえが悪くなっています
ティンパノグラム:正常です
治療
少し聞こえが悪くなった方
飲み薬で治療をします。
- ステロイドの飲み薬
- アデホス(内耳の血流をよくして、神経の働きを改善させる)
- メチコバール(ビタミンB12、神経のビタミン剤)
かなり聞こえを悪くしてしまった方
入院での点滴治療をおすすめしています。
点滴の方がたくさんの量で治療ができるし、直接血管にお薬を入れることができるので、より高い治療効果が期待できるからです。
- ステロイドの点滴
- プロスタグランジンの点滴(内耳の血流をよくする)
- メチコバールの点滴
入院が出来ない方は飲み薬で治療します。
☆糖尿病をお持ちの方は、ステロイドで糖尿病が一時的に悪化します。軽症であっても血糖値をチェックしながら治療をしなければいけないので、入院での治療が必要になります。また、緑内障、ひどい高血圧、胃潰瘍、精神疾患がある方も、ステロイドはやめておいたほうがいいです。